芸団協(正式名称:日本芸能実演家団体協議会)は、日本の多様なジャンルの実演家組織や、スタッフ団体が分野を超えて68団体も集う、世界でもめずらしい組織です。
 
1965年の発足以来、実演芸術の価値と共通する特徴、そして課題を的確にとらえ、実演家の活動を支援し、豊かな文化環境を培うため、様々な「橋を架ける」取り組みを行ってきました。
 

実演家と人々をつなげる橋

様々なジャンルが集まっている強みを生かし、複数のジャンルが楽しめる公演や参加型プログラムなどを企画・実施しています。児童・青少年を対象とした「芸能体験ひろば」や「キッズ伝統芸能体験事業」、東京都内の小中高等学校で授業をおこなう「子供のための伝統文化・芸能体験事業」など、詳細は「プロジェクト」ページをご覧ください。
 
また、2005年より新宿区の廃校を活用した芸能花伝舎を稽古場や事務所スペースとして運営し、演劇、ミュージカル、オペラ、バレエ等の舞台づくりのサポートをしているほか、こども達や一般の方に向けた文化体験プログラムを実施するなど実演芸術の交流拠点を運営しています。
 

分野や地域を超えて担い手をつなげる橋

たくさんの劇場・ライブスペースや美術館・ギャラリーなどがひしめく東京。いつ、どこで、何をやっているのか?芸団協では、新宿区(新宿フィールドミュージアム)と銀座エリア(東京アート&ライブシティ)のアート&ライブ情報を集約、世界、全国に発信しているほか、企画イベントをおこなっています。
 
東京以外の地域との連携では、文化庁事業として「JAPAN LIVE YELL project(2020-2023年度)」「NOBODY KNOWS/ニッポンたからものプロジェクト(2017-2021年度)」、沖縄県事業として「沖縄県アートマネージャー育成事業(2013-2017)」などをこれまでに実施しています。
 
また、公演制作を安全に進めるために、関係者が集い2007年に「劇場等演出空間運用基準協議会」が発足。芸団協が事務局を務め、業界での共通認識を醸成するための『劇場等演出空間の運用および安全に関するガイドライン』の研究・改訂や、教育機関や研修教材として活用されている『舞台技術の共通基礎―公演に携わるすべての人々に―』の出版をおこなっています。
 

課題から提言へ より豊かな社会につなげる橋

実演芸術を取り巻く環境を改善していくために、芸団協では、実演芸術の実態把握と携わる人々の声から課題を明らかにし、関連する団体とともに構成する「文化芸術推進フォーラム」の活動等を通して、国への提言や、業界・社会への提案をおこなっています。その土台となるのは、50年にわたり5年に一度実施している「実演家・スタッフの実態調査」、そしてテーマごとに行われる調査・研究と、多岐にわたる分野の専門家組織との密なコミュニケーションです。
 
これまでの主な提言活動として、下記があげられます。
詳細は、「提言」ページをご覧ください。
・法整備:文化振興の共通認識と責務の礎
・文化政策の充実:文化芸術の基盤強化を求めた「もっと文化を!」キャンペーン
・環境整備:創造の基盤である劇場・ホールの危機
・危機を乗り越える:コロナ禍による計り知れぬ影響を察知して
・セーフティネット:「芸術家のための互助の仕組み」をつくろう