子どもたちを育む
新宿と多摩地域で年2回開催。プロが教えてくれる伝統芸能ワークショップ&プロによる舞台公演!
日本の伝統芸能を子供たちが体験する機会は限られています。
特に多摩地域は、23区内に比べて文化施設やイベントが少なく、芸能に触れる機会が少ないのが現状です。
本プロジェクトは、伝統芸能の職能団体がジャンルを超えて連携し、23区内と多摩地域の子どもたちに多様な芸能に触れる機会とその魅力をお届けします。
(東京都生活文化局ならびに公益財団法人東京都歴史文化財団が実施する「子供向け舞台芸術参加・体験プログラム」の一環)
本プロジェクトは、年2回、新宿区の芸能花伝舎と多摩地域内の文化施設にて実施します。
子どもたちに芸能に触れる機会、そしてその魅力を発見してもらうべく、
体験(さわる)と鑑賞(みる)を組み合わせた参加型プログラムとして、
和妻、三味線、日本舞踊、狂言、落語の5ジャンルから選べるワークショップを提供します。
また多摩地域では各ジャンルのダイジェストを鑑賞する舞台公演も実施します。
講師や出演者は各界の最前線で活躍するプロ。
2023年度は以下のプロが一堂に会し、子どもたちと共に芸能文化を楽しみました。
・和妻 :きょうこ
・三味線 :清元香葉 ほか
・日本舞踊:花柳楽彩、花柳昌鳳生、若柳絵莉香
・狂言 :大藏彌太郎、吉田信海、高木謙成 ほか
・落語 :雷門小助六、春風亭弁橋(新宿区)
雷門小助六、雷門音助 (多摩地域)
多摩地域の舞台公演は、家族は勿論のこと、地域の方々も鑑賞することができます。
2023年度は、下記の演目のダイジェストを鑑賞しました。
・和妻 :ハンカチの手品~玉子の手品~千両箱~日本せいろ(きょうこ)
・三味線 :玉うさぎ(清元香葉 ほか)
・日本舞踊:玉屋(尾上菊透)
・狂言 :柿山伏(吉田信海、高木謙成 ほか)
・落語 :転失気(春風亭柳橋)
実施場所:芸能花伝舎(新宿区)
参加人数:体験に186名。
参加者の居住地域は新宿区以外が60%を占めるという結果から、広範な地域から注目されているです。
90%近い参加者が「とても楽しかった」と回答し、全体の満足度が非常に高い取り組みといえます。
特に多様なプログラムを一度に体験できることに対しての評価が高く、
参加者からポジティブなフィードバックが多く寄せられました。
体験を通じて、今後も続けたい、教室に通いたいといった参加者もいたことから、
文化の継承という面で一定の役割を果たしています。
実施場所:武蔵野市民文化会館(武蔵野市)
参加人数:体験に144名、鑑賞に623名、述べ767名。
満足度はとても高く、多くの参加者が楽しかった(83.1%)と回答しました。
特に落語や和妻に対する熱量が大きく、
新たな芸能を知る機会として今後も継続開催を期待する声が多数挙げられました。
多摩地域からの応募が80%以上を占めたこと、
今後、体験してみたいジャンルをアンケートしたところ、歌舞伎や紙切り、尺八など多岐にわたることなどから多摩地域の文化に対する関心が高いことが伺えました。
ジャンルを超えた様々な団体が集まることで、講師同士の交流の場ともなっています。このような交流を通じて、新たなコラボレーションの展開を期待しています。
和妻体験者
自分の国の手品がある国が世界で4か国しかないという所に驚きました。
日本舞踊体験者
日本舞踊はタイムスリップすること!踊りが好きで心がウキウキした!
三味線保護者
子どものうちに伝統文化に触れる機会があると、この先も興味を広げていくかと思います。私も三味線に初めて触れて、とても楽しかったです。
狂言体験者
ショートコントのようなものが狂言だと知りました。
落語体験者
子どもたちの自主性を大事にしていたことと、細かい部分をひろって笑いにつなげていたことがとても良かったです。
公演鑑賞者
分かりやすい説明やセットの組み換えなども見られて面白かったです。
実行委員A
自分のジャンルだけでなく、他のジャンルの技術や知識を取り入れることで、より多様で豊かなプログラムを提供できることが期待される。
実行委員B
毎年、あまり足を運ばない多摩地域の文化施設の舞台に立つ良い機会となっています。
本プロジェクトは、子どもたちが実演芸術を通じて、表現する歓びや楽しさを感じ、文化を生み出す心と継承者を育むプログラムとして、東京都の文化政策の一つに位置付けられています。
基本方針を堅持しつつ、新たなジャンルや団体への連携を呼びかけ、芸能文化の裾野を広げたいと思います。
また、多摩地域は23区内に比べて文化施設やイベントが少なく、芸能に触れる機会が不足していることに着目し、機会格差を解消するべく、多摩地域での開催数を増やす取り組みを進めます。