背景

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を前に、それまで保存に重きが置かれていた歴史的建造物などの文化財を、観光にいかす気運が高まりました。文化庁では、2015年から地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として認定しています。芸団協では、2017-2018年度に、日本遺産に認定されている神社仏閣などの特別なロケーションで、楽しく伝統文化にふれるライブパフォーマンスを企画。「ニッポンたからものプロジェクト」として、全国16か所で開催しました。(東京2020公認文化オリンピアード)
2019年度からは、訪日外国人を視野に「NOBODY KNOWS」と名称変更し、国のおこなう「日本博」主催事業として実施しました。

概要

主催・共催
主催:文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、芸団協
共催:各地方公共団体等
対象
一般、外国人観光客
期間・場所
2019~2021年度
活動概要
各地で認定されている日本遺産の伝統建築や史跡などで、その土地でしか感じることのできない伝統芸能ライブを実施。 伝統を伝える人に出会い、その土地に息づく歴史、文化、こころに触れられるプログラムで「生きている伝統」に出会う旅を創出しました。
※2020-2021年度は、コロナ禍のためライブイベントの開催が地域によって難しく、映像を活用。
協力・後援
協力:各地の寺社仏閣等の施設、芸能団体等
後援:環境省
特設サイト
https://nobodyknows.tours/

詳細

■2021年度

徳島
藍が育てた徳島の芸能がつまった特別映像
「人形師天狗久~阿波木偶箱まわし、面劇、阿波人形浄瑠璃~」

伊勢原ツアー[神奈川]

古くからの信仰の地、大山で祭礼とともに育まれた文化・芸能を体験する
実演つき大山詣りツアー

小松[石川]

石と海運の文化をテーマとした特別映像
「うつりゆく季(とき)〜花鳥風月〜」 

薩摩川内公演[鹿児島] 

薩摩の武士が生きた町 入来麓で生まれた薩摩琵琶が、再びこの地へ

平泉[岩手]
“源義経”をテーマにしたクロストーク
「芸能とたどる源義経―南部神楽・能楽・日本舞踊」
 

 

■2020年度
鶴岡[山形]

吉住登志喜(出羽三山神社宜)×山井綱雄(能楽師)× 坂本大三郎(山伏)
クロストーク「山伏と能楽師に学ぶ”こもる力”」

伊勢原[神奈川]

ルーカスB.B.(『PAPERSKY』編集人)×三宅岳(山岳写真家)
大山詣りと伝統芸能ライブに触れるバーチャルツアー

《関連イベント》NOBODY KNOWS 伊勢原・大山詣り展 

薩摩川内[鹿児島]

入来神舞と薩摩琵琶から日本のルーツを辿る伝統芸能ライブ配信 

鶴岡[山形]

オンラインバスツアー 日本三大修験の聖地・出羽三山で山の恵を味わう
東北の神秘の雪山に伝わる精進料理と山伏の文化

 

■2019年度
高山公演 
南砺公演 
倉敷公演
伊勢原公演 
鶴岡公演 
豊後高田公演 

実施結果・成果

地域資源を観光ツアーにつなげられるよう、本プロジェクトの実施にあたって、日本遺産事務局と地域の芸能団体や観光事業者と協力体制を組んだことで、それぞれの取り組みの活性化につながった。

コロナ禍により、映像制作に切り替えて事業をおこなった地域では、企画制作にプロの実演家が入ったことで、いままでにない魅力的な広報映像が出来上がった。日本遺産のストーリーを軸に、歴史的な景観美や地域の芸能について伝える、イメージ発信のツールとして活用された。

2021年度に徳島で制作した特別映像「人形師天狗久」は、「とくしま4K+NEXT~4K・VR徳島映画祭~」2023でグランプリを受賞。

フォトギャラリー

NOBODY KNOWSプロジェクト コンセプト映像

関連資料

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