課題から提言につなげる
実演芸術に携わる上で、大切な知識を学ぶ
文化芸術の担い手は小規模な団体やフリーランス等が多く、不利な条件の下で業務に従事せざるを得ない状況等も生じています。
文化庁では、令和3(2021)年9月から「文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けた検討会議」を開催し、令和4(2022)年7月に契約書のひな型や解説等を含んだ「文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けたガイドライン(検討のまとめ)」を公表しました。
このガイドラインの実効性確保の観点から、個人で活動する芸術家等およびその発注者の立場になる方が適正な事業環境構築のため必要な知識を身に付けられるよう、文化庁では2022年度から「芸術家等実務研修会」事業を実施しています。
芸団協は、2022年度に本事業を受託し、おもに出演依頼を受ける実演家や、出演依頼や契約に携わる実務担当者(制作者など)に向けた研修教材の作成や研修会を実施しました。
テキスト教材の開発
集団で継続的な芸術活動を行う場合が多いオーケストラ、バレエ、演劇の3つのジャンルに焦点を当てて研究会を行い、楽団・バレエ団・劇団と所属団員との契約や、エキストラ出演者との契約について、取り決めておきたい項目や注意点について整理しました。
動画教材の制作
弁護士を講師に迎えて、「契約の基本」「実演家の権利」の2つのテーマで、法律上の基礎知識などを学ぶ動画教材を制作しました。
いずれも、いつでもご活用いただけるように、ウェブサイト上で公開しています。
研究会・テキスト教材開発
オーケストラ、バレエ、演劇の3ジャンルの研究会を各2回実施し、現場の実情や課題を話し合いました。そして、楽団・バレエ団・劇団と所属団員との契約と、エキストラ(所属外)出演者との契約、それぞれについて取り決めておきたい項目や注意点をまとめたテキストを制作しました。
ジャンル別研修会
オーケストラ、バレエ、演劇を対象にジャンル別研修会(セミナー)を実施。テキスト教材を用いながら、質疑応答や意見交換を行いました。
テーマ別研修会・動画教材
テーマ別研修会として、「契約の基本」、「実演家の権利」のテーマで、弁護士を講師に迎えた研修会(セミナー)を実施。講演を収録したものを編集して動画教材を制作し、YouTubeでも公開しました。